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中国語と方言

   ・「中国語を話す人は12億人。世界最大の言語である。」といわれています。

    しかし、実を言いますと必ずしも12億人すべてが通じる統一言語であるかと

    言えば、説明が必要です。

    中国語の標準語を「普通話 pu3 tong1 hua4」と言い、

    北京地区の言葉を基礎として出来上がっている言語です。いわゆる正しい中国語です。

    別の言い方では「普通話」と同じ意味で「北京話」といわれたりもしますが、

    東京に江戸っ子弁が存在するように、「普通話」に対する「北京話」は存在します。

    よって「北京話」とは、広いの意味で「普通話」と同じですが、狭義には北京方言を指します。


   ・中国では、大きく経済活動圏として、「北京経済圏」「上海経済圏」「華南経済圏」

    といわれることがありますが、言葉でいえば、北京語、上海語、広東語となります。

    「普通話」は、中国の統一言語でもありますし、テレビなどの公共波から聞こえる言語

    でもありますから、「上海経済圏」「華南経済圏」の人でも聞き取りは問題はありません。

    しかし、話すとなると人によっては不得意な人も少なくないようです。

    例えば、北京地区に住む人が上海に出張などに行きますと、ビジネス会話では、

    「普通話」で行われます。もちろん、上海人ビジネスマンは、

    やや上海訛があることが多いでしょうけど、ちゃんと通じます。

    彼ら上海の人たちが、家庭や友人達と会話する時は、「上海話」を用います。

    ちなみに私の場合、北京地区の人間ですので、完全な上海弁は理解できません。

    (上海にもしばらく居たことがありますので、聞くことは可能です)

    また、私は度々「広東語は解りますか?」と質問されることがありますが、

    私の答えは「いえ、解りません」です。(笑)

    ちなみに私の名前「王」は「普通話」で「Wang2」ですが、

    広東語では「Huang2(推測)」に聞こえます。


   ・その他、同じ経済圏でも方言は存在します。例えば北京地区の場合、

    北京のすぐ隣である天津にも、ちゃんと(?)天津方言が存在しますし、

    東北方言から始まり、山東方言、唐山方言などなど、様々です。

    一般的に黄河より北であれば、方言はあっても通じる割合が高く、

    逆に南であれば、お互いに方言が通じないことが多いようです。

    しかし、漢字は同じですので、文字となれば北から南まで経済圏と関係なく通じます。

    尚、現代中国語を「中文」といい、中国語の古典や現代方言など含め、

    漢字を基礎とする言語を「漢語」といいます。

    

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